本体にはステレオミニピンジャックを搭載し、簡単なシリアルコマンドにてSDカード内の音声ファイルを手軽に再生できます。
STL-2000 は、Windowsで標準採用されているFAT16並びにFAT32のファイルシステム形式に対応しています。両ファイルシステムでフォーマットされたSDカードに保存したMP3ファイルを再生することができます。(※1)
再生したいMP3ファイルはファイル名をASCIIコードの文字列でUART経由にて指定するだけです。またMP3ファイルを再生するだけでなく、SDカードのファイルを読み書きする機能も付いています。
SDカードは、512MB〜最大16GBまで対応します。(※2)
※1:ファイル名は8.3ファイルネーム規則となります。また日本語や全角文字などの2バイト文字を含むファイル名は使用できません。
※2:システム仕様上は最大32GB程度まで使用できますが、初期化時間や処理時間が長くかかるようになり、あまり大きなサイズのSDカードの使用は実用的ではありません。
STL-2000 基板の裏面にはSDカードスロットを装備しています。
SDカードを挿入して電源(DC5V単一電源)を入れれば、すぐに使用できます。基板上には、ステレオピンジャック搭載を搭載しています。
※ステレオライン出力の、L・RチャンネルおよびGNDはジャック以外に、基板上のパターンからも取ることができます。
音質は音楽CD相当(※3)の高音質を実現。専用のMP3デコーダICを搭載していますので、遅延のない高音質な再生が可能です。
※3:音質は音声ファイルのサンプルレートやビットレートに依存します。

シリアル通信は0V-5Vの非同期式シリアル通信方式(UART)を採用しています。PICマイコンなどのデバイスと直結してRX、TXの2線で制御が可能です。
通信速度は9600bps〜115200bpsまで5段階で設定可能(※4)です。
シリアルコマンドにて再生を行う場合には、音楽ファイルのファイル名は問いません(※1)。
ファイル名を直接文字列で指定します。再生するファイルは絶対パスで指定しますので、音楽ファイルがサブディレクトリ内にあっても再生可能です。任意のディレクトリに存在する音楽ファイルを再生できます。
各種操作はシリアルコマンドによる制御の他、再生だけの指示であれば、簡易的な8ビットボタン入力モードも搭載しています。あらかじめ音楽ファイルのファイル名に番号を付けておくことで、8ビットの入力ピンから入力されたパルス信号に応じてファイルを再生します。最大8曲まで指定可能です。(※5)
※4:通信速度の設定には最初に9600bpsで通信できる機器が必要です。
※5:ボタンモードとシリアル通信モードは併用可能です。ボタンモードは再生はできますが再生停止はシリアル通信となります。
STL-2000 では、UART通信にて再生音量の調整や、再生スピードを90%〜250%の範囲で設定できます。(再生速度を変更すると、テープの早回し・遅回しのように音声が高くなったり、低くなったりします。)その他、再生時間の取得や、再生中ファイルのサンプルレート・ビットレートの取得、現在の状態取得、繰り返し再生回数の指定など、多彩な設定や機能を搭載しています。
設定内容は内部の不揮発性メモリーに記憶されるため、電源を切断しても設定内容は保持されます。
様々な設定が可能ですので、様々なニーズのアプリケーションへの応用ができます。

STL-2000 は、FAT16およびFAT32のファイルシステムを扱える機能を搭載しています。
FAT16およびFAT32でフォーマットされたSDカードにアクセスしてファイルを作成したりファイルからデータを読み取るなどの各種操作がUARTによって可能です。
操作できる内容は下記の通りです。
ファイルを開く |
最大4つのファイルを同時に開くことができます。 |
ファイル内のデータを読む |
開いているファイル内のデータについて、任意の位置から、任意のサイズでデータを読み込むことができます。最大で1回のデータ読み込みコマンドで512バイト読み込めます。1バイト=1文字ですので、すなわち512文字を読むことが可能です。もちろん何文字目から、何文字読み込む・・という処理もできます。 |
既存のファイルにデータを書く |
カード内にすでに存在しているファイルに対して、書き込み操作ができます。
任意の文字(半角英数)を追記できます。カード内のサブフォルダにあるファイルでもOKです。 |
新しいファイルを作る |
新しいファイルを新規に作成します。サブディレクトリ内にも任意のファイル名のファイルを作成できます。もちろん作成したファイルには自由にデータを書き込めます。 |
ファイルを削除する |
任意のファイルを削除します。 |
ディレクトリを作る |
任意の名前のディレクトリを作れます。サブディレクトリも作れます。 |
カードの空き容量と全容量を取得 |
カードの空き容量と、全サイズを取得できます。 |
充実したMP3ファイル再生機能を搭載し、SDカードアクセス機能も搭載した STL-2000 によって、高度なMP3アプリケーションを簡単に実現することができます。
● STL-2000 のマニュアルは こちら からご覧頂けます。
※SDカードはClass2〜6程度のものをご使用ください。UHSタイプなど高速転送タイプのSDカードや暗号化機能が付いたものはご使用頂けません。
※SDカードは相性問題が発生することがあります。相性問題発生時の保証は行っておりません。
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■ 搭載 している機能一覧
● 音声ファイル再生に関する機能
音声ファイル再生機能 |
MP3形式(いずれのビットレート、サンプルレートにも対応)
固定ビットレートの場合は48KHzで192Kbpsのデータまで再生可能
可変ビットレートの場合は48KHzでピークレートが320Kbpsのデータまで再生可能 |
一時停止/解除機能 |
再生中ファイルの任意の位置で一時停止・一時停止の解除が可能 |
再生速度可変機能 |
再生時間を90%〜250%まで1%単位で可変可能、再生中いつでもコマンドを送信することで変更できます |
電子ボリューム機能 |
0〜254の範囲でLチャンネル・Rチャンネル独立して音量を設定可能 |
ループ回数設定機能 |
再生繰り返し回数を、無限・1回〜254回までの範囲で指定可能 |
低音(Bass)エンハスドブースト機能 |
低音(Bass)を1dB単位で15dBまで強化させることができます |
再生時間出力機能 |
再生中ファイルの再生時間を出力します |
現在の状態出力機能 |
STL-2000 の現在の動作状態を出力します、ファイル再生中・停止中・一時停止中などの状態を取得できます |
任意のディレクトリにある任意のファイル名の音声ファイルの再生 |
SDカード内の任意のディレクトリ内にある音声ファイルを再生可能、ファイル名も日本語以外であれば制限無し
※シリアル通信モードの場合のみ |
● SDカードの操作に関する機能
ファイルを開く |
最大で4つのファイルを内部バッファに開けます。 |
ファイル内のデータを読む |
開いているファイル内のデータについて、任意の位置から、任意のサイズでデータを読み込むことができます。 |
既存のファイルにデータを書く |
SDカード内にすでに存在しているファイルに対して、書き込み操作ができます。
任意の文字(半角英数)を追記できます。SDカード内のサブフォルダにあるファイルでもOKです。 |
新しいファイルを作る |
新しいファイルを新規に作成します。サブディレクトリ内にも任意のファイル名のファイルを作成できます。もちろん作成したファイルには自由にデータを書き込めます。 |
ファイルを削除する |
任意のファイルを削除します。 |
ディレクトリを作る |
任意の名前のディレクトリを作れます。サブディレクトリも作れます。 |
カードの空き容量と全容量を取得 |
カードの空き容量と、全サイズを取得できます。 |
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■ 主な仕様 |
電源電圧 |
DC5V (要安定化) |
消費電流 |
最大200mA |
対応メモリーカード |
SDカード:512MB〜最大16GBまで
※サイズが大きくなると、それに伴い初期化時間なども長くなります。パフォーマンス改善のためできる限り小さいサイズのSDカードを使用されることをお勧めいたします。 |
対応ファイルシステム |
FAT16 及び FAT32 |
対応音声ファイル形式 |
MP3ファイル
CBR48KHz(192kbps時)、VBR48KHz(最大320Kbpsまで) |
音声出力 |
ステレオピンジャック出力、1.8Vp-p出力、S/N比87dB |
シリアルインターフェイス |
非同期式シリアル通信 0V-5V レベル 9.6kbps 8ビット長1ストップビットノンパリティ |
基板寸法 |
55×65 (mm) 突起部をすべて含む |
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■ セット内容
STL-2000 モジュール本体 |
日本語マニュアル |
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※マニュアルはインターネットからの ダウンロード となります。
■ 本製品のサポートについて(クリックすると詳細をご覧頂けます。必ずお読みください)
※カジュアリーサポートとは、製品の使い方に関する簡単なご質問についてご案内するサービスです。
技術的なサポートではございません。詳しくは上記画像をクリックしご覧ください。 |
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■ オプション品のご案内(表示金額は税込です )
パソコン接続キット |
STL-2000 のUART信号をパソコンのUSBポートに接続できるようにするためのボードです。
パソコンからは、 STL-2000 がCOMポートに接続されているように見える(仮想COMポート)ので、パソコン上のターミナルソフトから STL-2000 を扱うことができます。
また、USBのパスパワーにて STL-2000 用の+5V電源も給電されますので、パソコンと接続してすぐにSTL-2000を使用できるようになります。 |
販売価格:4,980円 |
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